読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ロビンさんのワクワク研究室

ワクワク・トキメキ・ほっと一息。

支援のセンス湧くラボ:虐待防止 ③提案

施設職員による利用者への虐待を防ぐにはどうしたらいいでしょうか?

そもそもなぜ支援の場で虐待が生まれてしまうのでしょうか?

障害者福祉施設で実際に十数年支援業務を行ってきて、見えてきたことがあります。

 

◯まずは言葉遣いから

今すぐに始められ、しかも効果の出やすい方法は、言葉遣いを丁寧にすることです。

人は、丁寧な言葉で接してもらうと、「自分は大切に扱われているんだ」と感じます。

「〜しましょうか」「〜しませんか」

こちらのお願いごとも聞き入れてもらいやすくなり支援がスムーズに進むというメリットもあります。乱暴な言葉で話し掛けると行動も乱暴になりがちですが、逆に丁寧な言葉で話し掛けると、行動も丁寧に進めやすくなります。感情的な態度はプロとして恥ずかしいことを理解しましょう。スタッフが常に丁寧な言葉で接しているとそのスタッフ自身一日気分よくお仕事できるものですし、スタッフの接し方が変わると利用者さんの表情態度も穏やかになります。支援がスムーズになることを実感できるでしょう。丁寧な言葉遣いを現場スタッフだけに指示するだけでは不十分です。上司が、管理職が、率先して利用者さんに対して常に相手の人格を尊重した言葉遣いを当たり前にできていますか。

 

高齢者には「人生の先輩として敬う→敬意を払われていると感じる」、子供や障害者には「子供扱いせず一人の人間として扱う→自尊心を引き出し、自立心につながる」。

 

もし自分が利用者の立場だったら、と常にイメージしていますか?

「トイレ行くよー」「いっぱい出るねぇ!」と言われるのと

「お手洗いに行きませんか」「すっきりしましたね」と言われるのと

どちらがいいですか?

どちらのスタッフにトイレ介助を頼みたいですか?

トイレとお風呂の介助場面でこそ、言葉遣いを丁寧にします。プライバシーの最たるところです。子供であっても、たとえ羞恥心が無さそうにみえるタイプの方であっても、認知症であっても、「本当は自分一人で用を足したい」ものだ、そこを「介助に入らせていただく」わけです。嫌なスタッフとは同室したくないでしょう、「◯◯さん、トイレ」と言われたら、心の中では “ご指名ありがとうございます”、なんですよ(^^)

失礼な態度をとるスタッフや心を許せるスタッフでなければ、出るものも出ないですね。

 

他のスタッフでは同室を拒否られる、感情的に対応して相手も怒ってしまい、出たいのにおしっこが出ない、出ても粗相する、この人はおむつだよね~という対応をされている利用者さんがいました。

私一人が「この方はトイレで排泄可能ですよ」と言って、宿泊時担当に付いた時も一度も失敗せずおむつや下着を汚すことなく毎回お手洗いでおしっこできた、という様な例に幾つも出くわしました。トイレ介助の指名率ナンバー・ワンは名誉なことであり胸を張っていいことだと思うのですが、利用者さんの立場からすると同室できるスタッフが一人しかいないなんて不幸なことです。どのスタッフとでも気兼ねなく心地よくトイレに行ける施設でなければ。

もしも自分だったら。常にそれを頭の片隅に。ちなみに、もしも自分が利用者の立場でトイレが自分一人ではできなくて誰かの手を借りなければいけないとしたら?十数年福祉の現場で働いてきて私だったら誰に頼みたいか?を考えました。出た答えは

「自分に頼みたい」

でした。自分一人でトイレに入りたい、という意味ではなくて、同室介助を頼みたい人物が自分自身しかいませんでした。そういう介助を心がけてきた、と自信を持って言えると共に、廻りに頼みたいと思える人材が一人も居なかった、ということでもあるわけでした。

 

 ①利用者の呼び方は「さん」付けに統一します。

どんなにご本人やご家族が求めたとしてもあだ名やニックネーム、ちゃん付けくん付けはしません。

繰り返します、

高齢者には「人生の先輩として敬う→敬意を払われていると感じる」、子供や障害者には「子供扱いせず一人の人間として扱う→自尊心を引き出し、自立心につながる」。

 

余談ですが:山田花子さん(仮名)を「山田さん」と呼ぶか、「花子さん」と呼ぶかは、それはその方のご希望に合わせて呼んで差し上げたいですね。女性の場合は下の名前で呼ばれるほうが一人の女性として扱われているように感じるらしく、うれしいと感じる方も多いと聞きます。私も “苗字+さん付け” よりも “下の名前+さん付け” で呼ばれたい派です。

 

◯職員の処遇・待遇

当たり前のことを書きます。。。

 

①職務内容に合った給料が支払われ、必要な休憩休暇がとれること。

昼食を利用者と共に摂り、介助や指導をしながら食べてるのは休憩にカウントできません(労基法に照らし合わせてもOUTです)。誤嚥や食後の服薬など気にかけながら仕事しながらなので自分の昼食は全然味がわからない味わってない。利用者と共に寝る、という場面も「みんな消灯時刻の9時には寝るからー」労働時間にカウントしないのはOUT、そんなことを言う上司はお勉強不足、上司としては失格です。「就労支援Bの現場だけど働く職員は労基法が守られてねーよ」それでは他人様の就労支援なんてできるわけないでしょう。労基法がわかっていないわけです。労基法が守られていないわけです。現場のスタッフも管理職も、職安や労基署の職員も、もう少し労基法の理念についてお勉強しましょうね。少しは理解しましょうね(-_-;)。。。

 

私は

いい笑顔で いい仕事を 安全に

したい。

 

それだけです。

 

途中で休憩をとるということは、疲れを癒やし、ストレスも軽減するわけで、施設職員による虐待防止とも決して無関係ではないのですよ。

これが理解できると、「アルバイトは短時間だから休憩を与えなくても良い」にはならんのですよ。神経を張り詰めた現場です、途中で休憩を与えることでより良くお仕事できるというものです。

 

②困難な問題が起こった時はいつでも相談でき必要なサポートを受けられるようなスーパーバイザーがいること。

スーパーバイザーは単なる上司や先輩を指すのではありません。言葉の響きが似ているアドバイザーとも異なります。◯◯長、って肩書が付いている イコール スーパーバイザーではありませんよ!(福祉施設の管理職でこの事を理解できている人が残念ながら少ない。恥ずかしいこと。)部下や現場のスタッフが壁にぶち当たった時に必要に応じてそのスタッフが適切に壁を乗り越えて更に成長できるように専門性(知識・技術)を持ってサポートする、スーパーバイズできる人を言います。

 

◯風通しを良くする

 

①現場スタッフのミス、失敗やヒヤリハットをどの様に処理していますか?ミーティングの場でその人を責める形で振り返ってはいけません。いつもそのように処理している施設では職員のストレスは溜まっていくばかりですし恨みの感情も湧いてきます。スタッフの失敗やヒヤリハット誰もが おかすかもしれない過ち」、自分の問題として受け止めます。そして、なぜ起こってしまったかを分析したり、どうすれば防げるか?をみなで考えます。上司は部下を叱る前に管理職としてまず自分自身が反省すること。

 

②第三者の目を入れる・常に意識する

利用者さんの日中活動に支障が出ない範囲で、原則としていつでも保護者や家族が様子を見に訪問可能にする。常に誰かのご家族が見学に・遊びに来ている、という状況であれば、利用者さんに対して乱暴な言葉遣いや介助はできないものです。第三者の目が無くても常に「今ご家族がここにいらしたとしても同じ支援ができる」こと。支援の様子をこっそりいつ動画を撮られていても構わない、恥ずかしくない支援ができる。全ての現場スタッフがそう意識して支援できているといい。

 

どうしても心配な施設の場合、利用者さん本人の了解を得られるのなら、更衣コーナー以外の場所、例えば作業時や食事の場面に常にカメラを回して、施設職員がどの様な支援を行っているか、保護者のみリアルタイムで視聴閲覧可能とする。常にカメラに撮られているなんて現場で働くスタッフは肩が凝りますが、虐待や人権侵害が発生しやすい現場、虐待が疑われる施設については最終手段としてこれもアリなのか。実際に設置している保育園や障害者福祉施設はあります。カメラが設置してあれば安心かというとそうではありません。自分たちにとって都合のいい場所だけにしかカメラを回していない場合もあるので気を付けて。

 

 ②でも書きましたが、現場スタッフの意識はもちろん、施設の管理職の責任は重大だとあらためて感じます。だって “管理”職。言語障害もあって滑らかにしゃべれない車椅子の利用者さんを、自分の指導力不足・人権感覚の欠如に気づかず感情的な対応しかできなくて、車椅子ごとひっくり返して、ご自身では絶対に元通りの姿勢には戻せない状態、まるで死にかけのゴキブリの様な状態で放置し、利用者が困ってわめいても「知らないよ。自分が悪いんだからね」とか、管理職の人は、まさか、そんなこと、しないですよね。それは、指導でも支援でもありません。それは虐待です。